2025/10/21 01:45
在りのまま、いつも通りに
一昨日、入試がありました。
先月日本に帰国してから、これまで個人で研究を続けてきたこととは別に、もっと身体の勉強を体系的に学びたいと思うようになりました。
そこで学校を探し、高校に卒業証明書の発行をお願いし、願書を提出。特に受験勉強をすることもなく、そのまま入試に臨みました。
試験内容は現代文・小論文・面接。
要は「読めて、書けて、話せて」、あとは入学金などの支払い能力があれば大丈夫だろう、と勝手に解釈していました。
現代文と小論文は可もなく不可もなく、無事に終えることができたと思います。
問題は面接。
5人の面接官を前に、受験者3人ずつが机を挟んで向かい合う形式でした。
「ちんこ」「ま◎こ」「アナル」「SM」など、一般的には絶対に口にしてはいけない単語を言わないように気をつけよう──そう思いながら臨みました。
最初の質問は「これまでの学歴と職歴を教えてください」。
しかも私が最初の回答者。思わず言葉に詰まりました。
本当のことを話すなら、
19歳でデザイン専門学校に通いながら緊縛写真を作品として出品したくなり、SM倶楽部に入店。以来、同じクラブに在籍し、ほぼ毎日人の身体に触れながら仕事をしています。
5年ほど前からは動画の編集・販売を始め、法人化もしました。さらに、これまで研究してきたアナル開発の技術を必要とする人に届ける講習会も行っています。
──けれど私が口にしたのは「動画編集販売の会社をしています」の一言だけ。
隣の20歳の男性は「僕の夢は〜」とキラキラした話をしており、その隣の女性は「夫が歯科医で、医療事務をしながら漢方を学んでいます」と、なんとも真っ当な回答。
私だけが、自分の物語の核を隠したまま話していることに、誰よりも私自身が気づいていました。
形式的な質疑応答が続く中で、どんどん気持ちが沈んでいくのを感じました。
面接が終わるとすぐに学校を後にし、スタジオKへ。
夜まで予約が入っていたためセッションをこなし、その後は英語のレッスンへ。
ようやく一息ついたところで、面接時のモヤモヤが再燃しました。
「もし合格しても、あんな真っ当な人たちの中で、隠し事ばかりの自分がやっていけるのだろうか」
そう考えるうちに、ますます気持ちが落ち込みました。
そんなとき、Netflixで何気なく流していたドラマのあるシーンが心に刺さりました。
経済危機のさなか、父親が急死し、経営難の会社を引き継ぐことになった主人公の青年が、母親に問いかけるのです。
「取り立ても怖いし、こんな生活惨めだし悲しいだろ。誰も知らないところに夜逃げする?」
それに対して母親は静かに、しかし力強く答えました。
「そんなの嫌。悪い女と言われなければ惨めでもいい。お金はなくても良心は持ち続けていたいの。お父さんがそうだったでしょ?」
その言葉が、今の私に深く響きました。
学歴も立派な職歴もないけれど、後ろ指を指されるような生き方はしてこなかった。
そしてこれからも、そうはならない。
だから、何ひとつ隠す必要なんてないんだと気づきました。
全てを打ち明けた上で認められなくてもいいし、認められてもいい。
そのどちらでも構わないという覚悟は、最初から持っていたはず。
「一般的に」なんて自分らしくない基準を持ち出し、隠そうとしたから苦しくなっただけ。
私はずっと、ありのままの自分で生きてきたのだと、ようやく思い出しました。
合否はまだわかりませんが、もし合格していたら、改めて面接をお願いし、すべてを正直に話した上で再度合否をいただこうと思います。
無理と嘘は、重ねれば重ねるほど苦しい。やらないに越したことはありません。
私は、ありのままで、いつも通りの私で生きていきます。
今週は金曜日までスタジオKにおります。
それ以降は来週の12日となります。
ご都合の合う方、ぜひ楽しみましょう ![]() ![]() |

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